AERO PARTS TECHNOLOGY

風洞施設による確かなパフォーマンス


コンペティションシーンにおいて、エアロダイナミクスは欠かす事の出来ない最重要ファクター。
私たちはレーシングフィールドで確かなパフォーマンスを発揮するエアロシステムを開発するため、1/4模型による風洞実験室を設けテスト&トライを繰り返す。
風洞とは目に見えない風の流れを定量的に扱う為に必須の設備。
これにより空気の流れの可視化や空気力の測定が可能となり、緻密な空力開発と流体研究を実現する。
また、ムービングベルト装置(高速で回るベルトコンベアのようなもの)を備え、レーシングカーのアンダーボディーの気流を再現することで、より正確な空力開発を行う。
この施設により、めまぐるしいスピードで進むモータースポーツの開発スピードに適応し、かつ本物の性能を持ったエアロシステムを開発することが可能となる。

そしてここで得た結果をストリートモデルへフィードバックし、またテスト&トライを繰り返す。
目に見えない物を相手にするエアロダイナミクス。

INTAKE & EXHAUST TECHNOLOGY

あくなき探求。

エンジン性能をアップさせるために重要な3大要素は、「吸気・燃焼・排気」効率の改善である。燃焼は吸気と排気の相互作用によって改善されるファクターであるため、SYMSではこの吸排気システムのパフォーマンスを追求し開発を行っている。

性能を追求する上で我々に与えられた使命は、スバルエンジンが本来持つ特性であるビッグボア、大口径バルブによる高回転型ユニットの性質を犠牲にせず、より扱いやすいエンジン特性に仕上げること。

そこで我々の考えた吸排気チューンにおける第一ステップは中・低速域でのトルクアップであった。これはあらゆるドライブシーンにおいて、ゆとりのある、スムーズなドライブフィーリングを体感してもらいたかったからである。このコンセプトは「ユーザーの立場になって開発する」と言う理念に基づいた、これは今後も変わる事のない開発コンセプトである。
しかしながら別の方向性として、エンジンが本来持つ特性をより活かしたいという欲求が当初からあったのも事実であり、次第にその欲求が大きくなって来たのも事実である。
このような考えの下、チューニングの第二ステップとして、我々は4 into 1のパイプレイアウトにチャレンジした。
一般的に4 into 1レイアウトは、NAエンジンにおけるマキシムパワーには優れる反面、中・低速域にパワーダウン傾向が見られるというのが定説である。ターボ車においてもこの中・低速域のパワーダウンをいかに最小限に抑えるかがポイントとなる。
その答えとして、タービンまでの排気流速を速めてやることによりタービンの回転を上げてやることが出来る。この基本概念が大きく考え方を左右させた。
パイプ径、パイプ管長、タービンの入口を絞り込んでのベンチュリー効果など、緻密な設計により4 into 1レイアウトにおいても中・低速域のパワーダウンを解消出来たのである。
この製法により、4 into 1レイアウトながら全域でのパワーアップに成功した。

さらに、排気流速を左右する吸気システムにもメスを入れる事でより完全なエンジンを目指した。純正の構成を素材から見直し、エアインテーク、レゾネータ、エアクリーナーロアケースをカーボンで一体成型することで吸入効率のアップを図り、更なる高出力を実現。
こうして根底から細部まで見つめ直す事で、純正以上のパフォーマンスを成し遂げる事こそが、SYMSの真骨頂であると自負している。

SUSPENSION & BODY SUPPORT TECHNOLOGY

タイヤを活かしきるボディ&フットワーク

フォーミュラーカーはウィングやそのボディ形状から得る強大なダウンフォースにより、タイヤを地面に押し付け、グリップを増大させる。
しかし、ツーリングカーは、よほどの改造をしない限り同等のダウンフォースは期待出来ない。
つまり、スポーツサスペンションにおける最重要ポイントは、あらゆる状況でタイヤと路面の接地を確保し、タイヤの性能を余すこと無く発揮させ、最大限のメカニカルグリップを得る事に他ならない。

しかし、使用するタイヤ、走るステージ、ドライビングスタイルによってタイヤを有効に使うためのベストなセッティングはもちろん変化する。
そのためSYMSでは、より多くのフィールドでベストなパフォーマンスを発揮できるよう、特性の異なるサーキット、
ドライ・ウェットの路面コンディション、車種グレードによる違い等、数多ある状況下で、幾度も走行テストを繰り返し、セッティングを徹底的に煮詰めていく。
ラリーマシンの開発で培ったノウハウと、実車での膨大な走り込みによって生まれるSYMSのサスペンションシステムは、最高水準のパフォーマンスをドライバーに提供出来ると確信している。

さらに、SUBARU車を熟知したSYMSがセッティングする『コックスボディダンパー (ヤマハパフォーマンスダンパー)』は、アシを支えるボディーをサポートする事で、ワンランク上のパフォーマンスを実現する。

車体性能というと、ボディー剛性を強化する事に目がいきがちだが、特殊な減衰力機構を備えたこの『ボディーダンパー』は、剛性とは違ったアプローチで車体性能を飛躍的に向上させる。
元々バネ要素の集合体である車は、路面のバンプやコーナリングによって、絶えず変形と振動を繰り返している。
そしてこの『ボディーダンパー』は、各車の最適なポイントに装着することで、ボディー変形で発生した反発エネルギーだけを吸収する事が出来る。
反発力を減衰する事に比例して振動も速やかに減衰し、突き上げ感やコーナリングでの揺り返しを即座に緩和するため、ボディーの安定性が劇的にアップするのだ。

走行性能の要であるサスペンションと、サスペンションを支えるボディー性能、双方のパフォーマンスを突き詰めるSYMSのアプローチは、「理想のドライビング」を具現化できたと自負している。

ボディーダンパーとは?